相続税の路線価とは。わかりやすく簡単に解説!

間口狭小補正率

・計算式:路線価×地積×奥行価格補正率×間口狭小補正率
 
間口の狭い土地を評価するための補正率です。
間口狭小補正率は、以下のように定められています。

先ほどの設例に間口(6m)を加えて計算してみましょう。
 
◯設例
・地積:200㎡
・奥行の長さ:30m
・間口:6m
・路線価:20万円
・地区区分:普通住宅地区
 
20万円×200㎡×0.95×0.97=3,686万円
 
奥行価格補正率のみの場合よりも、評価額が下がりました。

奥行長大補正率

・計算式:路線価×地積×奥行価格補正率×奥行長大補正率
 
間口距離と奥行距離との間に2倍以上の差がある土地に適用される補正率です。
奥行長大補正率は、以下のように決められています。

先ほどの設例を用いて、計算してみましょう。
◯設例
・地積:200㎡
・奥行の長さ:30m
・間口:6m
・奥行の長さと間口の差:30÷6=5
・路線価:20万円
・地区区分:普通住宅地区
 
20万円×200㎡×0.95×0.92=3,496万円

不整形地補正率

土地の中にはいびつな形をしたものもありますが、そのような土地を評価する場合には、不整形地補正率を用いて、土地全体から不整形地(がけ地部分)を差し引き土地の評価額を計算します。

不整形地補正率を算定する際の地積区分表_出典:国税庁ホームページ

不整形地補正率表_出典:国税庁ホームページ

◯設例
・地積:22m×30m=660㎡
・がけ地部分:14m×20m=280㎡
・路線価:15万円
・地区区分:普通住宅地区
・地積区分:B
 
上の設例をもとに、土地の評価額を計算してみましょう。
 
・整形地の計算:(15万円×1.00×660㎡)-(15万円×1.00×280㎡)=5,700万円
・がけ地割合:280㎡/660㎡≒0.42※
※小数点第2位以下切り捨て
・不整形地補正率:0.88
・評価額の計算:5,700万円×0.88=5,016万円
 
設例における不整形地の評価額は、5,016万円です。

がけ地補正率

・計算式:路線価×地積×奥行価格補正率×がけ地補正率
 
がけに面している土地には、がけ地補正率を用いて計算します。
斜めになっている箇所は利用するのが難しいため、その分評価額を減額します。なお、がけ地補正率は、以下のように設定されています。

◯設例
・地積:200㎡
・がけ地:25㎡
・がけ地の割合:12.5%
・がけ地の斜面:南向き
・がけ地補正率:0.96
・奥行の長さ:30m
・路線価:20万円
・地区区分:普通住宅地区
 
上の設例をもとに、がけ地のある土地の評価額を計算してみましょう。
・評価額の計算:20万円×200㎡×0.95×0.96=3,648万円

税理士 永田 朋成

永田 朋成

私の父は1972年に税理士事務所を創業し、私は1990年から父と共に税理士の仕事を生業としております。
その父親を2008年に亡くし、実際に相続を経験いたしました。また現在85歳の母親がおり、何とも言えない不安感の様なものも抱えております。
同じように、近い将来の不安感を抱いていらっしゃる皆様のお気持ちにもきっと寄り添えるのではないかと考えています。
大切な未来の為にお気軽にご相談いただければ幸いです。

専門分野・得意分野
相続、事業承継、信託財産管理会計、税務
資格
  • 税理士(法人登録番号:4403-1 登録番号:74788)
所属団体名
名古屋税理士会
所属事務所
税理士法人felicia(フェリシア)
所属事務所の所在地
愛知県名古屋市中区錦2丁目4−3 錦パークビル 5F

活動実績・専門分野

企業の税務・会計を中心とした総合支援を得意とする傍ら、事業承継・相続にも精通。
近年では、財産管理の問題を深刻に受け止め、家族信託にも積極的に取り組んでいる。
「当事者目線」を大切にし、自身の経験を踏まえた親身な対応を心掛けている。

  • 相続登記
  • 家族信託
  • 相続税
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私たちは、司法書士と税理士を中心とする、相続や家族信託のプロフェッショナルです。「何をすればいいか分からない」といった段階からご相談頂けますので、お気軽にご相談下さい。

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