相続税の基礎控除とは。わかりやすく簡単に解説!
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代襲相続人が含まれている場合
例えば、父親が亡くなるとその子が相続人となりますが、すでに他界していた場合はその子の子(孫)が、代襲相続人となり遺産を引き継ぎます。
代襲相続人は、法定相続人としてカウントされます。本来相続人になるはずだった故人に2人の子供がいた場合は、どちらも代襲相続人となり、その分法定相続人の数は増えます。
例えば、父が亡くなり遺産を母と息子で相続する場合の法定相続人の数は2人で、基礎控除額は4,200万円です。もしも息子がすでに亡くなっていてその子供(故人の孫)2人が代わりに遺産を相続する場合の法定相続人数は3人となり、基礎控除額も4,800万円に増額されます。
相続放棄をした相続人がいる場合
相続放棄とは、故人の資産や負債の相続を放棄することです。相続放棄するとその相続人は、遺産分割協議など一切の手続きから外れます。
相続しないのであれば基礎控除の計算にも加える必要がないと考えるかもしれませんが、相続税の計算において相続放棄した人は、法定相続人の1人としてカウントされます。
例えば、法定相続人が4人いてそのうちの1人が相続放棄をした場合、遺産を分割するのは残りの3人ですが、相続税の基礎控除額は5,400万円です。
3,000万円+(600万円×4人)=5,400万円
相続人の中に「相続欠格」となった人がいる場合
相続欠格とは、遺産を得ようと不正行為(遺言書の偽造など)をはたらいたことから、相続権を剥奪されることです(「相続人の欠格事由」は、民法891条によって規定されています)。
相続欠格とみなされた人は、法定相続人になることはできません。したがって、基礎控除額はその人をカウントすることなく計算されます。
相続人の中に「相続廃除」となった人がいる場合
相続廃除とは、生前被相続人に対して虐待などの行為をしたことによって、相続権を剥奪されることです(「相続排除」については、民法892条によって規定されています)。
相続欠格と同様に、相続廃除とみなされた人は本来相続人になる立場であっても故人の遺産を引き継ぐことはできず、相続税の基礎控除額の計算にもカウントされません。